価電子
価電子数は
最外殻電子数とほぼ同じです。1つだけ違うのは、「最外殻に空きがない時と最外殻電子数が8個の時には価電子数を0とする」という
特別ルールがあることぐらいです。
※
最外殻電子とは、電子配置を描いたときに一番外側の電子殻にある電子です。(電子配置がわからない人は
こちら)
Point!
価電子数と最外殻電子数は基本的に同じ数!
ただし、、、
◆最外殻に空きがないとき
◆最外殻電子数が8個のとき
には、価電子数を0とする
例えば、最外殻電子数が6個ならば価電子数も6個ですが、
最外殻電子数が8個のときには、特別ルールで
価電子数は0と答えなければなりません。
解説:
(a) F(フッ素)原子は原子番号が9なので、電子の数は9個です(
電子の数=原子番号)。まずは電子配置を考えましょう。
K殻は最大電子数が2個なので、フッ素原子が持つ9個の電子のうち、2個がK殻に配置されます。残りの電子は7個ですが、L殻の最大電子数は8個なので、残りはすべてL殻に収まりそうです。
この配置を図で表すと下の図のようになります。電子配置を見ると
最外殻電子は7個です。
7個の時には、価電子数を0にする必要がないので、価電子数は
最外殻電子数と同じ7個となります。
(b) Ar(アルゴン)原子は原子番号が18なので、電子の数は18個です(
電子の数=原子番号)。まずは電子配置を考えましょう。
K殻は最大電子数が2個なので、アルゴン原子が持つ18個の電子のうち、2個がK殻に配置されます。残りの電子は16個ですが、L殻の最大電子数は8個なので、L殻に最大まで入れても8個余ります。この余りをすべてM殻に入れれば電子配置の完成です。
図で表すとこうなります。電子配置を見ると
最外殻電子は8個です。この時、
Point!にあった
特別ルールにより
価電子数は0となります。
◆少し先の単元でやりますが、
「He(ヘリウム),
Ne(ネオン),
Ar(アルゴン),
Kr(クリプトン),
Xe(キセノン),
Rn(ラドン)」
の6つは
貴ガス(希ガス)と呼ばれており、どれも
価電子数が0です。
覚えおけば、電子配置を書かなくても、
「Arだから価電子は0」とすぐにわかります。どうせ覚えることになるので、いま覚えてしまってもいいかもしれません。