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元素と単体

  1. 例題1
次の(a)〜(d)の文のうち、酸素が「単体」と「元素」のどちらの意味で使われているか答えよ。

(a)エタノールは炭素・酸素・水素でできている。
(b)水を電気分解すると水素と酸素が発生する。
(c)人体は葯60%が酸素で構成されている。
(d)空気の体積の約20%は酸素である。
  1. (a)元素 (b)単体 (c)元素 (d)単体

「元素」と「単体」の見分け方

これは、「元素」と「単体」を見分ける問題です。次のようなイメージで覚えておいてください。

Point!

◆単体 ⇒ そこに実際に形が存在する
◆元素 ⇒ 成分として含まれている

例えば、次のような2つの文章があるとします。
@リンゴを食べる。
Aこのジュースにはリンゴが入っている。

@に出てくるリンゴは実際にそこにリンゴという物体がそのままの形で存在しています。こういう場合には単体です。

Aの文章でリンゴは成分のことを言っています。目の前にあるのはリンゴではなくて、リンゴを使って作ったジュースです。このように、成分として完成品の一部に含まれているという意味で使われていれば、元素となります。

解説:

(a) この文章では、「酸素がエタノールの成分」であるということを言っています。このように成分として存在する時には、「元素」と答えるのが正解です。
酸素という物質がそこにあるわけではありませんよね。実際にそこにあるのは、炭素、酸素、水素を原料とするエタノールの方です。

(b) 電気分解をしたら酸素が発生したと書いてありますので、その空間には、実際に酸素が存在します。なので、「単体」と答えるのが正解です。

(c) これは(a)と同じです。「酸素は人の体の成分」であるということを言っています。「構成されている」ということは、そこに実際に酸素があるのではなくて、材料として体の成分の一部になっているという意味に受け取ることができます。なので、「元素」と答えるのが正解です。

(d) これは(c)と似ていますが、答えは「単体」です。(c)と同じように、酸素が空気の成分であることに変わりないのですが、空気というのは、ただ単に窒素や酸素を同じ空間に混ぜて作っただけなので、空気になった後でも酸素は酸素のままの状態で実際にそこに存在しているからです。
「元素と単体」の問題ではこういう紛らわしい問題が出るので、問題で問われている物質がどういう状態なのか、しっかりイメージすることが大事です。

解説は以上ですが、紛らわしかった(c)と(d)の違いについて、最初にやったリンゴの例を使ってイメージの違いを考えていきましょう。
(c)の答えが元素だったのは、酸素がそのままの形で実際に存在するのではなく、体の成分になっていたからでした。これは、例文@のジュースのリンゴと同じです。リンゴそのままの形ではなく、成分として含まれるという意味なので元素になるのでした。
(d)は例えるならば、「PPAP(ペン・パイナップル・アップル・ペン)」のリンゴです。リンゴを材料としてPPAPを作るわけですが、ジュースをつくる時のように加工するわけではなく、「うんっ」と言いながら力で1つにくっつけているだけです。そのため、PPAPになった後も、そこに実際にリンゴはリンゴのままで存在しています。(d)の酸素もこのような状態です。このような場合には、答えは「単体」になります。
リンゴジュース  PPAP

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