解説:
沈殿反応とは、硝酸銀水溶液や石灰水などの試薬を物質と反応させた時に、
沈殿(反応で発生した物質が溶けなくて、水溶液が濁る)ができることです。
この実験の結果から、
その物質にどんな元素が成分として含まれていたのかを知ることができます。
Point!
◆硝酸銀水溶液 ⇒ 塩素Clの検出
◆燃焼させて石灰水 ⇒ 炭素Cの検出
(a)「ある物質」に
硝酸銀水溶液を加えたときに白色沈殿(白く濁る)が生じれば、「ある物質」には
塩素Clが含まれていたことがわかります。
(b)「ある物質」を燃焼させて
石灰水に入れたときに白く濁れば、「ある物質」には
炭素Cが含まれていたことがわかります。
※石灰水で検出できるもの自体は二酸化炭素です。しかし、この問題の場合、「その物質を燃焼させ」と書いてあります。化学でいう燃焼とは、物質と酸素を反応させることなので、この実験でわかることは、
ある物質と酸素を反応させたら二酸化炭素が発生したということです。つまり、ある物質には、酸素O
2と反応して二酸化炭素CO
2になるものが含まれていることになります。よって、ある物質には
炭素Cが含まれていたことがわかります。式で書くと、C + O
2 → CO
2です。